有権者投票の開票

(1)投票を開票させよう

中央委員・代議員の皆様に訴えます。
有権者投票を開票させましょう!

 第55回定期中央大会が2月26日、総辞職の後に休会という異常事態に陥っています。前代未聞の事態を引き起こした責任は、呂健二候補と選挙管理委員会(選管)にあります。

 そもそも選管はなぜ頑なに開票を拒むのでしょうか。大会は中央委員・代議員517人中491人の投票用紙をもって成立宣言をしています。開票することを前提とした投票用紙を開票しないのなら、大会自体が無効になりませんか。「開票しないなら私の1票を返せ」という全国からの多数の声、民意に辛容祥委員長はどう答えるのでしょうか。

 2月25日に開いた選管と常任顧問との会議の後、辛委員長は私(呉公太)に「選挙は君らの勝ちだ」と明言しました。この事実からすれば、大敗の可能性を察した呂候補が現職のメンツにかけて開票したくないのだろうと推測せざるを得ません。

 また、選管の会議に呂候補自身や呂候補陣営で運動に関わる事務総長が参加しているのは、選管の「厳正中立」を犯すものです。「不起訴処分告知書」を任泰洙候補に求める際に「三機関長と合意」したと公言していること、そのうち二人が立候補者であることを考えれば、選管の中立性、公平性に大いに反します。

 呂候補と選管の不正な選挙違反行為と任候補に対する人権侵害は以下の通りです。


1.「怪文書事件」

 呂候補陣営は任候補を誹謗中傷する怪文書を数度にわたり有権者に流しました。これは選挙管理規定(第9条2(2))に明確に違反しているばかりか、余りにも卑劣な行為です。中央団長選挙を未曽有の混乱に陥れたそもそもの発端がこの「怪文書事件」でした。

 ところが、公明正大・厳正中立の立場から選挙運動を推進すべき選管は、これらについて調査すら行っていません。それどころか、任候補に対して欠格事由に該当しない はるか過去の事件について執拗に追求し、立候補の登録を取り消すとまで恫喝を加えました。これが公正であるべき選管の在り方でしょうか。


2.選挙規定違反

呂候補は「語り合う民団の今、そしてこれから」というタイトルで、民団中央本部団長「候補」と明記して抱負を述べる動画をYouTubeにアップしました。その動画は団長室で撮影されたものであり、また、実務役職員が室内で立ち会っている様子まで映っていました。これも選挙管理規定(第9条2(5)、3)に違反しています。そのことを自覚したのか、この動画はすでに削除されています。


3.誹謗中傷

 呂候補は任候補が有罪となった判決書類を持っているなどと触れ回っています。これも選挙運動で禁止されている誹謗中傷です。個人のプライバシーに関わる重要な書類を持っており、それを選挙運動に悪用することに「正当性」があると思うのであれば、コソコソしないで堂々と公表すべきです。

 一体全体、本人以外には手に入れることのできない(今回は本人ですら入手できない)書類をどこからどうやって入手したのでしょうか。これは民団中央本部団長という重責を担う指導者を選ぶ選挙に、あろうことか違法に入手した情報に依拠して呂候補が任候補を脅してしていることであり、決して黙過できない新たな事態です。

 本来、団員の権利を守るべき団長が団員のあら捜しに血眼になっています。このような下劣な行為に及ぶ呂候補に民団をもう一度任せられますか。団長としての資格を私は到底認めることはできません。


4.「密室謀議」

 極め付けは「密室謀議」です。呂候補は任候補に「二人で会いたい」と持ち掛け、3月1日13時から東京プリンスホテルで会いました。そこで任候補に対して「候補から降りないと、北海道で仕事ができなくなるぞ」と揺さぶっただけでなく、怪情報の出所をほのめかしながら候補からの辞退を求めました。このことによって、怪文書は呂候補自身が出したことが明らかになりました。

 任候補が候補辞退を拒否すると、「開票をしたくないから両候補とも一緒に辞退しよう」と迫りました。これこそ全く民意を無視した姑息な「密室謀議」と言うほかありません。

 選管は呂候補の重大な選挙違反には目をつむり、任候補の「事件にならなかった」との弁明については、これは事実に反し、選管規定に反するとの主張を盾に任候補を引きずり降ろす画策をしています。この態度は「選管は厳正中立を守らなければならない」(選挙管理規定第6条4項)に明らかに抵触しています。

 呂候補は選挙規定が厳格に定めている禁止事項6項目のうち、①誹謗中傷の文書配布②本団事務所を選挙事務所に使用してはならない③本団職員は選挙運動を禁止ずる―に明らかに抵触しています。

 にもかかわらず、選管は「選挙運動に明確な違反行為がある場合、…登録を取り消すことができる」と明記されている任務を一向に遂行しません。失格対象は呂候補であると言わざるを得ません。


5.不起訴処分告知書

 さらに付け加えると、選管が3月10日15時までに任候補に提出を求めてきた「不起訴処分告知書」については、3月4日、選管の孫京翼委員、李清鍵中央本部組織局長、黒須克佳弁護士と任候補、李圭亮北海道本部団長、中村しん吾弁護士が札幌地方検察庁に出向き、刑事課事務官が事件記録がない告知書交付請求書を受け付けることはできないと明言しました。

 この証言によって、任候補の主張が正しいことが確定しただけでなく、開票せず、大会休会を強行した選管の根拠は完全に崩れました。大会席上で「ある候補は嘘をついている」と何回も連呼し、言外に任候補に対して悪意ある印象操作を図った辛委員長は、任候補のみならず、有権者及びライブ配信を見て顔から火が出るような恥ずかしい思いをした在日同胞に公式に謝罪しなければなりません。


 選管委員の皆さんは中央本部やそれぞれ地元の地方本部で在日同胞社会に貢献してこられた方々ばかりです。もうこれ以上混乱を継続させるのではなく、一刻も早く混乱に終止符を打つべきではないですか。

 私たちは中央委員・代議員517人中491人(投票率94.6%)と選挙人1124人中853人(投票率75.8%)が行った投票の開票こそが皆様の民意を反映する最大の有効手段だと確信しています。3月12日の大会では、選管が民団の規約に則って開票し、大会を正常に運営するよう皆様に強く訴えます。


2021年3月9日

中央団長立候補 任泰洙選挙事務所

選対本部長 呉公太



(2)開票を求める往復はがき文面